雨水の90%にマイクロプラスチック、色とりどりの繊維が混入 米調査
(CNN) 米コロラド州デンバーとボールダーで行われた雨水の調査で、90%の雨水にマイクロプラスチックが含まれていることが分かった。米内務省と米地質調査所の研究チームがまとめた報告書「プラスチックの雨が降る」で明らかにした。
プラスチックは肉眼では見えないものの、顕微鏡で観察すると、採集した雨水の90%から見つかった。そのほとんどは色とりどりの繊維の形状で、青色を筆頭に、赤、銀色、紫、緑、黄色の順に多かった。
プラスチックの出所は不明だが、プラスチック汚染は世界中で大きな問題になっている。
雨水の中のプラスチックは、過去にもフランス南部のピレネー山脈に降った雨から検出されたほか、手つかずの島などでも見つかっている。海に流れ込む大量のプラスチックは魚などの生物を死なせ続ける。人間も1週間で平均5グラム、クレジットカード1枚分ほどのプラスチックを飲み込んでいるという調査結果もある。
そうしたプラスチックが健康にどのような影響を及ぼすのかは分かっていない。
プラスチックの雨が検出されたコロラド州ボールダーは、レジ袋を禁止している都市の1つだった。
一部の企業がプラスチックの使用を減らす目標を掲げる中で、米国のトランプ大統領は13日にペンシルベニア州のプラスチック製造施設を訪れてプラスチックを宣伝した。プラスチック汚染について質問されると、「アジアや中国などから大量のプラスチックが押し寄せている」「あれはわれわれのプラスチックではない」と述べて中国を非難した。