1年前に行方不明の米海軍艇、5300キロ離れたアイルランド沖で発見
(CNN) 昨年から行方不明になっていた米海軍のボートが、約5300キロ離れたアイルランドの沖合で見つかった。発見したアイルランドのドゥーリンフェリー社が明らかにした。
同社のフェリーの乗員は2日、ゴールウェイ湾に近いアラン諸島イニシア島に向かう際、海中に明るいオレンジ色の物体を見つけた。
同社のウェブサイトによると、乗員の1人が近づいたところボートと判明し、さらに詳しく調べるため岸にえい航。船体には依然2基のエンジンが付いていたものの、ボートの両側に大量のフジツボが付着していたことから、長期間にわたり海中にあったと判断した。
フェリーの船長はボートを発見した時の心境について、人が乗っていて助けを求めていたのではないか不安になったと振り返る。
「近づくと大量のフジツボが確認でき、長いあいだ海中にあったことが分かった。航行上の危険な存在のため、沿岸警備隊にボートの位置を報告した」
ボートを製造したのは米アラバマ州に拠点を置く造船会社「シルバーシップス」だった。
ドゥーリンフェリー社は3日、フェイスブックでボートの件を報告。コメント欄には幾つもの説が寄せられた。
米メリーランド州にある海軍航空戦センター航空機部門の担当者はCNNの取材に、この無人艇について、昨年9月に行われたミサイル実験の際、バージニア州ノーフォークの沖合約120キロで消息を絶っていたことを明らかにした。
同担当者によると、ボートが海で行方不明になったのは15年ぶり。前回のボートは最終的にドミニカ共和国で発見されたという。