ライオンが出没する動物保護区で行方不明、男児を保護 ジンバブエ
(CNN) アフリカ南部ジンバブエでこのほど、ライオンも出没する国立公園で5日間にわたって行方が分からなくなっていた男児が無事に保護された。
保護されたのはティノテンダ・プドゥくん(7)。昨年12月27日に行方がわからなくなっていたが、パークレンジャーや警官、地元住民らによる捜索活動の末、マトゥサドナ国立公園で発見された。同国の公園や野生生物の管理を行う当局が明らかにした。
捜索活動は豪雨によって妨げられ、パークレンジャーが男児の足跡を見つけることが難しくなった。12月30日になり、公園内で足跡が見つかり、翌日に男児が発見された。
公園がある西マショナランド州の議員はX(旧ツイッター)への投稿で、今回の救出は「本当の奇跡だ」と述べた。同議員によれば、男児は方向を見失い、知らないうちに危険なマトゥサドナ国立公園に向かっていた。
議員によれば、男児はある時点で、パークレンジャーの車両の音を耳にし、音の聞こえたほうへ向かったが、車両をつかまえることはできなかった。その後、パークレンジャーがその地域へと戻り、つけられたばかりの小さな子どもの足跡を発見したことで、男児のもとにたどり着けたという。「これはおそらく、5日間にわたって荒野にいた男児にとって、救出される最後の機会だった」
非営利団体「アフリカン・パークス」によれば、マトゥサドナ国立公園はかつてアフリカでライオンの生息密度が最も高かった。この公園にはライオン以外にもゾウやシマウマ、カバなどさまざまな野生動物が生息している。
男児は5日間で49キロを移動したとみられており、野生の果物や地下水をとって生き延びていた。