カナダのトルドー首相が辞意、与党は新たな党首選びへ
(CNN) カナダのトルドー首相(53)は6日、辞任する意向を明らかにした。トルドー氏は2015年から約9年間首相を務めているが、最近は主要閣僚の辞任や支持率の低迷など困難に直面していた。
トルドー氏は首都オタワで記者団に対し、「党が新しい党首を選出したら、党首、首相を辞任するつもりだ」と明かした。常にカナダ国民の利益のために最善を尽くしてきたものの、同国史上最長におよぶ少数与党の議会運営を経て議会は数カ月にわたりまひ状態にあると述べ、新たな党首が選出される3月24日まで議会は休会されると述べた。
与党・自由党の党首を11年間、首相を9年間務めたトルドー氏は、トランプ次期米大統領から関税の引き上げを示唆されているほか、フリーランド副首相兼財務相の突然辞任や支持率の低迷など、一連の困難に直面していた。今年後半に予定されている総選挙での敗北が広く予想される中、同氏は退任に追い込まれる前に自ら決断したものとみられる。
選挙は10月20日までに実施される必要があるが、前倒しされる可能性もある。世論調査によると、トルドー氏率いる自由党は、ピエール・ポワリエーブル氏率いる野党・保守党に大きく後れを取っている。
トルドー氏は同日、「この国は次の選挙で真の選択をする権利がある。党内で争わなければならないとすれば、私がその選挙で最善の選択肢にはなれないことは明らかだ」と述べた。