G7首脳、イタリアに集結 国内の政治危機から逃れ

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昨年5月、広島で開催された主要7カ国(G7)サミットに参加した各国首脳/Stefan Rousseau/Pool/Getty Images

昨年5月、広島で開催された主要7カ国(G7)サミットに参加した各国首脳/Stefan Rousseau/Pool/Getty Images

(CNN) イタリアのアドリア海沿岸で13日、主要7カ国(G7)の首脳はお決まりの集合写真を撮影する。政治的な力の絶頂にある指導者の姿を捉えた写真にはならなそうだ。

むしろ、プーリア州の高級リゾートに集結する指導者はほぼ例外なく、国内の選挙やスキャンダル、影響力低下で弱体化している。オリーブの木やプールが点在する光景の中、欧米の民主主義を席巻する反現職感情は世界の地政学に極めて重要な問題を突き付けている。

世界の主要経済国の年次会合であるG7で、ほぼ全ての参加者の政治的脆弱(ぜいじゃく)さがこれほど影を落としたことはない。各国の国民からは怒りと不満が噴出しており、バイデン米大統領の側近が「自由世界の運営委員会」と名付けるG7がどれほど効果的なのか疑問を投げかけそうだ。

今回のG7は欧州議会選で極右政党が躍進してから1週間足らず、フランスと英国、米国で重要選挙が控えるタイミングで行われる。ポピュリズム(大衆迎合主義)復活への不安は執ように残る。

パリのエリゼ宮で先週開催されたバイデン氏の国賓晩さん会では、フランスの議員らがクリスタルのシャンデリアの下、トランプ氏当選の可能性への懸念を口にした。参加者が明らかにした。フランスではその翌日、欧州議会選での極右政党への大敗を受け、マクロン大統領が解散総選挙に踏み切った。

右傾化の一因としては、移民やウクライナ防衛の負担への懸念が挙げられる。バイデン氏が2021年にG7に参加して以降、こうした懸念は中心的な問題になっており、今年のサミットでも主要議題に上るのは必至だ。

ウクライナのゼレンスキー大統領も参加し、13日にバイデン氏と共同会見を開く。米国の支援の遅れを突いてロシアが主導権を握る中、首脳らは戦況逆転の方途を見つける必要に迫られている。

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