更迭相次ぐトランプ政権、次はバノン首席戦略官か
ニュージャージー州ブリッジウォーター(CNN) 高官の辞任や更迭が相次ぐトランプ政権で、今度はスティーブ・バノン首席戦略官・上級顧問に矛先が向くとの観測が強まっている。
バノン氏は右派系ニュースサイト「ブライトバート・ニュース」の会長だった人物で、白人至上主義を掲げる過激な「オルタナ右翼」と深いつながりを持つ。
ホワイトハウス内部の情報筋はCNNに、バノン氏の独自路線は先月末に就任したケリー大統領首席補佐官の意向に沿わないと指摘した。
マクマスター国家安全保障担当補佐官は13日、米NBCテレビの番組で「バノン氏と協力できるか」と繰り返し質問されたがはっきりとは答えず、「大統領の政策を推進する相手とはだれとでも喜んで協力する」と述べた。
司会者がさらに「バノン氏はそういう相手か」と問うと、「ホワイトハウス内の全員がその目標を目指すべきだと確信している」と答えた。
また、先月ホワイトハウスの広報部長に就任し、10日後に解任されたアンソニー・スカラムッチ氏は同日、ABCテレビとのインタビューで、トランプ大統領が米国民のためになる政策を遂行したければバノン氏やブライトバートとは「距離を置くべきだ」と主張。「大統領はバノン氏をどうしたらいいか分かっているはずだ」などと語った。
バノン氏をめぐっては、4月の時点でもトランプ氏の娘婿のクシュナー上級顧問との対立などが伝えられ、立場が危うくなっているとの説が流れていた。
情報筋は同氏更迭の可能性について「過去のうわさは誇張されていたが、今回は真実味を帯びている」との見方を示した。