米大バスケチーム、監督の暴力ビデオが公に
(CNN) 米ラトガース大学の男子バスケットボールチームの練習中に、監督が選手の胸ぐらをつかんだり蹴ったりするなどの暴力を加え、暴言を浴びせた場面を撮影したビデオが、2日にテレビで公開された。監督は昨年、試合への出場停止などの処分を受けたが、解雇されてはいない。
ビデオは、米スポーツ専門チャンネルESPNが番組の中で放映した。マイク・ライス監督が選手を突き飛ばしたりボールを頭に投げつけたり、汚い言葉でののしったりしている。
同大学のトム・パーネッティ体育局長は昨年11月にこのビデオを見て、同監督に3試合の出場停止と5万ドル(約470万円)の罰金の処分を言い渡した。ビデオは当時、公開されなかった。局長はこの経緯を振り返り、処分の決定は非常に難しかったと説明。解雇しなかったことへの批判があるのは承知しているとしながらも、自分の責任で処分を決めたと語った。
パーネッティ局長によると、このビデオは選手育成担当責任者を務めていたエリック・マードック氏が作成し、最近ESPNに渡した。マードック氏はこれに先立ち、契約を打ち切られている。弁護士によれば、同氏はライス監督の暴力行為を通報したために不当に解雇されたと主張し、大学を相手取って訴訟を起こす構えだという。大学側は同氏が指示に従わなかったため解雇したと説明し、動画との関連を否定している。
チームの元選手はCNNとのインタビューで、ビデオに映っているような暴力は「日常的なことではなかった」と話した。