ブルネイ系の米ホテルに抗議運動 イスラム法導入で 石打ち刑など
(CNN) 東南アジアのブルネイでシャリア(イスラム法)に基づく刑法が導入されたことを受け、同国の投資グループが所有する米カリフォルニア州の有名ホテルに対し、芸能界の大物や市民団体が予約をキャンセルするなどの抗議運動を展開している。
多くの有名人が訪れることで知られるビバリーヒルズ・ホテルなど、欧米各地で高級ホテルを展開するドーチェスター・コレクションのオーナーは、ブルネイ国王が実権を握る政府系の投資グループだ。同国では4月末から、強姦や姦通、同性間の性行為に対して石打ちによる死刑などの厳罰を科す刑法が施行された。
これに反対する有名人らが5日、ビバリーヒルズ・ホテルの前で抗議デモを行った。デモに参加した人気司会者のジェイ・レノさんは「問題を多くの人々に知ってほしい」「議論の余地はない。市民たちが石打ちで処刑されているのだ」と訴えた。
ロサンゼルス・タイムズ紙によると、女性の権利尊重を掲げるフェミニスト・マジョリティ財団(FMF)は、同日夜にビバリーヒルズ・ホテルで開く予定だった式典の会場を近くの美術館へ移した。
国際女性メディア財団(IWMF)も同様に式典会場の変更を決めた。IWMFの責任者は「人権のために闘っている私たちが、人権を侵害するオーナーの会場を使うことはできない」との声明を出した。