「スコーピオンズ」ドラマー、ドバイで禁錮刑
(CNN) ハードロックの人気バンド「スコーピオンズ」のドラマーが中東アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ国際空港で酔っ払ってイスラム教徒をけなし、ズボンを引き下げるなどの不謹慎行為を働いたとして、禁錮1カ月の判決を受けたことが1日までにわかった。
ガルフ・ニューズなど地元メディアが報じた。米国人ドラマーのジェームズ・コタック被告(51)は先月29日、法廷で飲酒を認めたが、イスラム教徒の中傷や中指を立てる侮蔑の仕草は否定した。
同バンドは先月3日、自動車レース、F1のバーレーングランプリに伴うコンサート出演に向かうためモスクワからドバイ空港に到着。被告はこの時点で酩酊(めいてい)状態だったという。
同空港の乗客担当係は法廷で、被告はイスラム教徒は教育がないなどの悪態を大声でつき、乗客に中指を立てたと証言。警官は、パキスタン人やアフガニスタン人のグループとは「臭う」から旅行を共にしたくないと叫んだとも証言した。被告はこの発言を否定した。
ズボンを引き下ろしたとの証言について被告の弁護士は、入れ墨を見せ付けるためシャツを引き上げただけと主張している。
ドバイの警察は被告の逮捕は確認したたものの、事件の詳細には触れなかった。
地元メディアの裁判所担当記者は、被告は刑期を終えた後、数日内に国外送還されると述べた。禁錮1カ月については寛大な判決と評した。
イスラム教国のUAEでは、許可を得た一部の場所ではアルコール類が提供されている。しかし、ドバイ首長国が定める行動規範によると、特定の場所以外で飲酒の影響による行為で摘発された場合、例え軽度であっても、罰金もしくは禁錮刑の処罰を受ける。