NHL、平昌五輪に選手派遣せず リーグ日程への影響に反発
ニューヨーク(CNNMoney) アイスホッケーの北米プロリーグ、NHLは3日、2018年の平昌(ピョンチャン)冬季五輪への選手参加を取りやめる方針を明らかにした。
NHLの声明によると、五輪に選手を派遣することでリーグ戦のシーズンが中断されるため、チーム・オーナーの大半が「強く反対」しているという。
国際オリンピック委員会(IOC)は今回、過去5回の冬季大会でホッケー選手の旅費や保険料を負担してきた方針を覆し、費用を支払わないとの意向を示している。これを受けて国際アイスホッケー連盟(IIHF)が全額負担を申し出たものの、NHLは育成事業などへの影響が懸念されるとして却下した。
NHLは声明で、数カ月前から解決の道を探ってきたが、IOC側との間で有意義な対話は実現しなかったと主張。「IOCはそれどころか、NHLが22年の北京大会に参加するためには平昌への参加が必要との条件を突き付けてきた」と批判した。
参加取りやめの発表に対して、NHL選手会(NHLPA)は同日夜、「選手たちの落胆は大きい。NHLの近視眼的な決定に強く異議を唱える」との声明を出した。
NHLの選手らはこれまで米国やカナダ、ロシアなど出身国の代表として、シーズン中の故障という危険を冒しながらも五輪に参加してきた。
平昌五輪のホッケー競技は予定通り実施されるが、従来とは異なる選手構成になることが予想される。