フェルプス、うつ病との闘いを語る 「命を絶たなくてよかった」
(CNN) 「自ら命を絶たなかったことに感謝している」――。五輪4連覇を果たした米国の元男子競泳選手、マイケル・フェルプスさん(32)がこのほど、米シカゴで開かれたメンタルヘルス関連の会議で、うつ病に苦しんだ経験を振り返った。
フェルプスさんは精神医療の改革を掲げる米ケネディ・フォーラムの年次総会で登壇し、政治コンサルタントのデービッド・アクセルロッド氏と対談した。
「王者になるには何が必要か」という質問に、フェルプスさんはためらいなくこう答えた。「それなら簡単。努力すること、打ち込むこと、あきらめないことだ」
具体的な経験について問われると、コーチが両親に「この子はオリンピック選手になれる」と告げた時のこと、初の五輪となった2000年シドニー大会で「0.5秒足らずの差」での敗北を喫し、メダルを持ち帰れなかったことを振り返った。
そこで味わった悔しさを原動力に、15歳で初めて世界記録を更新し、04年アテネ大会で初の五輪金メダルを手にした。
「ひたすらハングリーに上を目指していた」「自分の限界を極めたかった」と話す。
だが突進の後には反動があった。「五輪が終わるたびに気分が大きく落ち込んだ」という。