イチロー、東京ドームで現役引退 輝かしい日米でのキャリアに終止符
(CNN) 日本を代表する野球選手として数々の記録を打ち立てた米大リーグ(MLB)・マリナーズのイチロー外野手(45)が21日、アスレチックスとの開幕第2戦の後、現役引退を発表した。最後の試合会場は東京ドーム。プロのキャリアをスタートした日本の地でユニホームを脱ぐことになった。
4-4で迎えた8回裏、一度右翼の守備に就いたイチローに監督から交代が告げられた。ベンチへ退くイチローに、ドームを埋めた大観衆は万感の思いを込めた拍手を送った。
拍手は数分間鳴りやまず、イチローが帽子をとって応えると、その盛り上がりは最高潮に達した。ベンチでは出迎えたチームメートがイチローと次々に抱擁(ほうよう)を交わした。試合は5-4でマリナーズが勝利した。
試合後の記者会見で現役生活に終止符を打つことを明らかにしたイチローは、この晩の試合について、これ以上ない経験ができたとし、「最後にこのユニホームを着て、この日を迎えられたことを大変幸せに感じています」と語った。
1992年にパ・リーグのオリックスでプロデビューを果たしたイチローは、2000年まで日本でプレー。3年連続のMVP受賞や7年連続の首位打者獲得といった快挙を成し遂げた。
01年、日本人野手として初めてMLBに挑戦したイチローは移籍先のマリナーズでも1年目から活躍。リーグMVPと新人王を同時受賞した。その後は10年までゴールデングラブ賞を連続で受賞し、オールスターゲームにも毎年出場した。
16年には、これまで32人しか達成していないMLB通算3000安打を記録した。マリナーズでは打率、安打数、盗塁数で歴代の最高記録を樹立している。ヤンキースとマーリンズでもプレーし、日米での通算安打数は4367本となった。