女子選手の不適切映像を放送、国際スポーツクライミング連盟が謝罪
(CNN) ロシアの首都モスクワで開催されたスポーツクライミング世界選手権の中継中、オーストリアのヨハンナ・フェルバー選手の臀部(でんぶ)を大写しにした不適切映像が流れる場面あり、国際スポーツクライミング連盟(IFSC)が同選手に謝罪した。
問題の場面は先週末に行われた女子ボルダリング準決勝で発生。複数のメディアの報道によると、大会の放送者がフェルバー選手の臀部を大写しにしたリプレー映像を流した。
IFSCは声明で「人間の体をモノとして扱う行為を非難する」と述べ、再発防止と選手の保護のため一層の対策を講じると表明した。
スポーツクライミングでは6月のワールドカップ(W杯)でもほぼ同様の出来事が起きており、IFSCのホスト放送局を務めるオーストリア放送協会(ORF)がフェルバー選手の不適切な映像を流し、謝罪していた。
フェルバー選手は当時、ソーシャルメディア上で声明を発表。恥ずかしい気持ちになったと述べ、「女性スポーツ選手を性的対象として扱うのをやめ、そのパフォーマンスを評価する」よう求めていた。
ロシアでの今回の出来事を受けたフェルバー選手のコメントは得られていないものの、IFSCのマルコ・スコラリス会長は、同じ誤りを繰り返すのはやめなければならないと強調した。
スポーツクライミングは今年の東京五輪で五輪競技に初採用され、大きな人気を呼んだ。
現在は世界選手権の模様がユーチューブ上でライブ配信されており、数万人の視聴者を集めている。