男が母親の遺体をミイラ化、死亡隠して社会保障給付受け取り オーストリア
(CNN) オーストリア警察は11日までに、同国西部に住む66歳の男が死亡した89歳の母親の遺体をミイラ化させて保持しているのを発見したと明らかにした。母親に対する社会保障制度の給付を受け続けるためだったとしている。
警察が10日にCNNへ宛てた声明によると、男はインスブルック・ラント行政区にある家屋の地下に母親の遺体を取り置いていたことを認めた。警察は4日に当該の家屋を訪れ、遺体を発見していた。
母親の女性は昨年6月に死亡したとみられるが、男は埋葬などをせず、女性の年金と介護手当の支給を受け続けていたという。
警察は、男がこの間に5万ユーロ(約650万円)前後を受け取ったと述べた。
声明では、8日に行った検視の結果、母親の死に不審な点はなかったとしている。男は給付金詐欺と遺体を隠した罪で起訴された。
AFP通信によると男は氷嚢(ひょうのう)を使って遺体を凍らせ、臭いが発生するのを防いだと供述。さらに包帯でぐるぐる巻きにし、流れ出る体液を吸収させていたという。
またAFPは警察幹部の言葉を引用し、男が猫用トイレの砂で遺体をくるむことでミイラ化させていたとも報じた。
男の兄弟が母親に会いに来た際には、病院にいると話していたという。
その後、給付金の支給手続きのために訪れた郵便配達員が母親に会うのを拒否されたと当局に報告したことで、遺体を隠していたことが発覚した。