答え求めるサッカーファン、試合後の暴動への取り締まり巡り インドネシア
生存者の1人はCNNインドネシアの取材に答え、死亡した10代の友人2人について、警察が催涙ガスを発射した後でスタンドに逃げ帰ったと説明。「(人々は)ずっとパニック状態だった。なぜ自分が警察に殴られたのか分からない。何も分からない」と振り返った。
地元警察の当局者らは催涙ガスの使用を認めた上で、「暴徒と化した」ファンを制圧しなくてはならなかったと強調した。警察幹部は2日の記者会見で、サポーターらが警官を襲い始め、車両も損傷したと述べた。死者には警官2人が含まれているとも付け加えた。
3日にはアレマの会長が公式に謝罪し、事件の「全責任」を負う考えを示した。またインドネシアの公安担当相は、独立した合同チームが警察及び軍隊の現場での役割を捜査するとした。このチームには政府当局者やプロサッカー協会、監視団体、学者、メディア関係者が加わるという。
国家警察の報道官や検察が明らかにしたところによると、マラン警察の署長が異動になったほか、東ジャワ州の警察官少なくとも9人が停職の上取り調べを受けている。
ファンと人権団体は、催涙ガスが使用された理由についての検証を要求。スタジアム内のファンに向かっての催涙ガス使用は、国際サッカー連盟(FIFA)の定める指針に違反するとしている。
公安担当相は、ジョコ大統領から死者1人につき遺族に対して5000万ルピア(約47万円)の補償金が支払われるとした。