独紙ビルトが人員削減、AIの活用は強化
ロンドン(CNN) ドイツの大衆紙ビルトが今年、事業の縮小にともなって数百人の人員削減を計画していることがわかった。一方で、電子版のみの将来に備えて人工知能(AI)の活用を強化する。
ビルトの発行元のアクセル・シュプリンガーは従業員に対して、18ある地域版のうち六つを削減するほか、支局の3分の2を閉鎖すると伝えた。地域版の制作や記者の管理は今後、ベルリンから行うとしている。
編集や写真、校閲、そのほかの印刷物に関与する従業員の役割は「もはや現在のようには存在しなくなる」としている。
ドイツ紙のフランクフルター・アルゲマイネによれば、約200人の人員削減が行われる見通し。アクセル・シュプリンガーはCNNに対して、人員削減の正確な人数について確認していないものの、「3桁の前半」になると述べた。ビルトの現在の人員は約1000人。
この3カ月前には、アクセル・シュプリンガーの最高経営責任者(CEO)が、AIが重要な役割を果たす純粋なデジタルの出版社に移行することを推進する一環として、大幅な人員削減が行われるとの見通しを示していた。
ビルトの広報担当はCNNに対し、今回のリストラに伴う人員削減はAIの利用とは無関係だと説明。AIの技術は記者の仕事を支援するために使われると述べた。