米歌手マドンナ、銃乱射事件の被害者に敬意 ツアー公演中に
(CNN) 米歌手マドンナは米フロリダ州マイアミで開催された「セレブレーション」ツアーの公演中に、2016年に同州オーランドで起きたナイトクラブ銃乱射事件の被害者に敬意を表した。
マドンナは公演を中断し、招待した100人以上の生存者と犠牲者の家族に向け「世界を照らし、変化をもたらす力があることを忘れないよう」促す力強いスピーチを行った。
SNSに投稿された動画によると、マドンナは「ナイトクラブや音楽、ダンスは私たちを一つにするものだ」と語り、「悲しみや悲劇、殺人、死、痛み、苦しみ、トラウマをもたらすような場所やものであってはならない」と訴えた。
「しかし残念ながら、人間はいまだにある種の型にはまったままでいる」(マドンナ)
16年6月、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に忠誠を誓った米国生まれの男が、同性愛者向けのナイトクラブ「パルス」で49人を銃殺し、50人以上を負傷させた。当時の当局によると、これは米国で最も多くの死者を出した銃乱射事件であり、米同時多発テロ以降、米国内で最悪のテロ攻撃だった。
マドンナは公演で、事件当夜、容疑者は人々がラテンミュージックに乗せて踊っていたクラブ内に侵入し、銃を乱射し始めたと話し、「私はこのことについてとても感情的になっている。私の仕事は、皆さんを一つにすること、皆さんを踊らせること、皆さんを幸せにすること、皆さんを批判しないことだ。こんなことは起こるはずがない」と声を詰まらせた。
マドンナが銃暴力と銃規制について発言したのは今回が初めてではない。
19年には、ナイトクラブ銃乱射事件から着想を得た楽曲「God Control」の痛ましいミュージックビデオを公開した。この動画の公式ユーチューブページでは、銃暴力による犠牲者に弔意を表し、銃規制を求めるよう呼び掛けている。