天の川に照らされたラベンダー畑、凍った河口の上に広がるアイスランドの北極光のパノラマ、中国・上海の霞がかった日の出――。これらの息をのむ画像は、2021年の「年間最優秀天体写真家」を選ぶコンテストで最終候補に残った作品の一部だ。
今年は世界で大勢の人が渡航制限の対象になったかもしれないが、アマチュアやプロの写真家はそれでも、宇宙の見事な写真をとらえることに成功した。
今年で13年目を迎える年間最優秀天体写真家のコンテストは、英ロンドンのグリニッジ王立天文台が運営する。
主催者らは声明で、「昨年は相次ぐ困難に見舞われた1年だったが、第13回王立天文台年間最優秀天体写真家の賞にはまたしても数千枚に上る驚きの写真が寄せられた」と述べた。
コンテストには世界75カ国のアマチュアやプロの写真家から、4500枚以上の画像が寄せられた。
その中には、太陽系で2番目に小さな惑星や、新石器時代の遺跡「ストーンヘンジ」の上空を通過する彗星(すいせい)、ロックダウン(都市封鎖)下のパリの夜空の満月の軌跡をとらえた驚くべき画像が含まれる。
優勝者は9月16日のオンライン授賞式で発表され、同月に英ロンドンの国立海事博物館で展示される。
最終候補には30枚以上の写真が残っている。