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プラダとアクシオム・スペースが宇宙服を発表、NASAの月面着陸ミッションで採用

プラダとアクシオム・スペースが開発に携わった宇宙服がお披露目された

プラダとアクシオム・スペースが開発に携わった宇宙服がお披露目された/Claudia Greco/Reuters

ミラノ(CNN) イタリアの高級ファッションブランド、プラダと米商業宇宙企業アクシオム・スペースはこのほど、米航空宇宙局(NASA)による「アルテミス計画」の月面着陸ミッションで着用される宇宙服のデザインを発表した。

イタリア・ミラノで開催された国際宇宙会議で発表されたこの宇宙服は、大半が白色で胴体部分が短く、ひじとひざにストーングレー色のパッチがあしらわれている。ブランドやロゴは目立たないものの、前腕、腰、「携帯式生命維持システムバックパック」にはプラダのサブブランドであるリネアロッサをほうふつとさせる赤いアクセントラインが入っている。

アクシオム・スペースのエグゼクティブバイスプレジデント、ラッセル・ラルストン氏は記者会見で「これは画期的なパートナーシップだ」とし、「私たちはエンジニアリング、科学、アートを融合させている」と述べた。

宇宙服は「アルテミス計画」の月面着陸ミッションで使用される/Courtesy Prada
宇宙服は「アルテミス計画」の月面着陸ミッションで使用される/Courtesy Prada

この洗練された宇宙服には、さまざまな革新的な機能が採用されている。特別に設計されたブーツは1日少なくとも8時間の船外活動を可能にする。共同プレスリリースによると、宇宙服は熱を反射する白い素材で作られ、極端な高温や月の塵(ちり)から宇宙飛行士の身を守る。アポロ17号で採用されたデザインから機動性も向上した。機能性とスタイルの「ギャップを埋める」のに役立ったのは、プラダの布地生産と縫製技術に関する深い造詣(ぞうけい)だったという。

男女を問わないフリーサイズの宇宙服も数年をかけて作られている。プラダ・グループのロレンツォ・ベルテッリ最高マーケティング責任者によると、同グループは2020年に新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が発生する前からこのコラボレーションについて話し合っていた。プラダの10人ほどの従業員がミラノとアクシオムの拠点がある米テキサス州ヒューストンを行き来しながら宇宙服の製作に取り組んだという。

宇宙服は熱を反射する白い素材で作られ、極端な高温などから身を守ることができる/Courtesy Prada
宇宙服は熱を反射する白い素材で作られ、極端な高温などから身を守ることができる/Courtesy Prada

NASAの有人月探査ミッション「アルテミス3」は現在、2026年後半に予定されている。1972年のアポロ17号以降、初めて宇宙飛行士が月面に着陸する計画だ。成功すれば、女性が初めて月面を歩くことにもなる。

ベルテッリ氏はミラノで記者団に対し、「今日では大金があれば誰でも宇宙に行くことができる」と語った。「もうすぐ宇宙旅行は手頃になり、人々は月に行くことができるようになるだろう。だから私たちはまさに新しい時代の始まりにいると思う」

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