中国メディアがアップル叩き ネットユーザーは反発
香港(CNN) 中国における米アップルの顧客サービスの質を問うテレビ番組が放送されたのを皮切りに、中国の国営メディアが同社への批判を強めている。
問題の番組は3月15日の国営中央テレビが放送したもの。保証制度など中国の消費者に対するアップルのサービスが他の国に比べて劣っていると主張する内容だった。
国営紙「人民日報」は27日の社説で「比類なき傲慢さ」とアップルを非難。「中国の消費者の愛情と忍耐に挑戦するなら、どんなに隆盛を誇った企業であれ衰退していく」と述べた。
中央テレビの番組放映後の23日、アップルは中国における同社の商行為は「完全に合法的」であり、同社の中国における保証制度は「米国や世界中の国々とほとんど同じ」だとする声明を出した。
番組放映後、中国の文化人たちは相次いでインターネット上で番組の内容を支持する発言を行った。台湾系アメリカ人の俳優ピーター・ホーもその1人。だが彼の中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」での発言に「午後8時20分ごろ発表のこと」という表現が含まれていたため、アップルに批判的なコメントを投稿するよう事前に求められていた可能性も指摘されている。ホーはその後、コメントを削除。アカウントが乗っ取られたと説明した。
その一方で中国の交流サイト(SNS)はアップルに対するメディアの攻撃を批判する発言であふれた。
専門家は、今回の中傷キャンペーンは、中国市場におけるアップルの業績拡大に関係があるのではと指摘する。中国はアップルにとって最も成長著しい市場であるとともに、米国に次ぐ世界第2位の市場でもある。