機内でのスマホやタブレット使用、米連邦航空局が検討
(CNN) スマートフォンやタブレット端末、電子書籍リーダーなどの普及にともない、航空機内でこうした機器の使用を認めるかどうかについて、米連邦航空局(FAA)が検討に乗り出している。
FAAは昨年8月、この問題を検討するための作業部会を設置すると発表した。今夏には報告書が出る見通しだ。
機内WiFi接続サービスの導入が相次ぐ一方、高度1万フィート(約3キロ)以下を飛行中に乗客が電子機器を使用することは、ほとんどの航空会社が禁止している。離着陸時にはスイッチを切るよう、アナウンスが入るのが一般的だ。
だが、これまでにタブレット端末や電子書籍リーダーが危険につながったと断定できるケースはない。2011年に発表された調査では、電子機器による電波干渉が疑われた例が75件報告されたものの、確認は困難とされた。FAAも、電子機器の干渉で事故が起きたことはないとの認識を示す。
ただ客室乗務員からは、離着陸の際に乗客が音楽などを聞いていると、緊急時に重要情報が伝わらないと懸念する声もある。
連邦通信委員会(FCC)は、安全基準に沿った形で許容範囲を広げるべきだとの立場だ。操縦席ではすでにタブレット端末が使われているのに、乗客の使用を認めないのはおかしいとの指摘もある。
ただし携帯電話での通話については、FCCが地上との通信の妨げになるとして20年以上前から禁止しており、今回の検討対象にはなっていない。