過去最大規模のサイバー攻撃、世界のネットインフラに影響
(CNN) インターネット上で過去最大規模といわれるサイバー攻撃が発生し、世界中のユーザーがサービス速度低下などの問題に見舞われた。
サイバー攻撃は、欧州を拠点とする非営利の迷惑メール対策組織「スパムハウス・プロジェクト」を標的として始まった。スパムハウスは今月に入り、迷惑メールの大量送信業者にサービスを提供していたと同社が見ているオランダのサイーバーバンク社をブラックリストに登録。これをきっかけに両者の間で争いが続いていた。
インターネットセキュリティー企業のクラウドフレアは、スパムハウスから先週、大規模攻撃に見舞われてサイトがダウンしたと連絡があったことを明らかにした。
セキュリティー専門家によれば、今回の攻撃には分散型サービス妨害(DDoS)と呼ばれる攻撃手法が使われた。しかし一般的なDDoS攻撃に比べてさらに高度な手口でネットインフラが攻撃され、無関係のサイトでも速度が低下したという。
クラウドフレア経営者のマシュー・プリンス氏は「これまでに見た中で最大規模の攻撃」だったと指摘している。
DDoS攻撃は、特定のウェブサイトを狙って集中的にトラフィックを送りつけて、サーバーをダウンさせたりアクセスできない状態にさせる攻撃を指す。
今回のケースでは、トラフィックの状況を改善するために、別の拠点にある複数のサーバーにトラフィックを分散させる対策が講じられた。この影響で、無関係なサイトでも速度が低下するなどの現象が生じたという。