スマホ向けマルウエア 中国の感染率25%、世界最悪の水準
香港(CNN) 2012年に見つかった悪意のあるソフトや不正プログラムなどの「マルウエア」の95%近くが、グーグルのOS(基本ソフト)「アンドロイド」を搭載した端末を狙ったものだったことが18日までに分かった。モバイル向けセキュリティーアプリを開発しているNQモバイル社が明らかにした。
NQモバイルの報告書によれば、モバイル端末がマルウエアに感染している率が最も高い国は中国で、感染率は25.5%。これにインド(19.4%)、ロシア(17.9%)、米国(9.8%)、サウジサラビア(9.6%)が続いた。
NQモバイルの推計によれば、12年にマルウエアに感染したアンドロイド端末の数は約3300万台で、前年の3倍に跳ね上がったという。
NQモバイルのオマル・カーン共同最高経営責任者(CEO)はCNNの取材に対し、「(アンドロイドは)非常にオープンであるため、悪者にもそのオープンさを利用して悪意のあるアプリケーションを開発するチャンスを与えてしまう」との見方を示した。
それにもかかわらず、カーン氏によればユーザーの2人に1人はスマートフォンにパスワードをかけていない。
カーン氏は「ユーザーにできる最も単純なこと、それはスマートフォンにパスワードをかけることだ。セキュリティーアプリや暗号化アプリを使うのもいい。また一般ユーザーや企業ユーザーに対しては、公衆無線LANやブルートゥースにつながないことや、通信状態のままにしないこと、信頼できるところとのみ通信するよう教育する必要もある」と警告する。
カーン氏はまた「新興国ではインターネットは唯一のライフラインだ。また新興国での(個人)情報の価値は高まっており、ハッカーはこうした(スマホなどの)機器を狙っている」と述べた。