iPhoneの指紋認証破りに成功 独ハッカー組織が発表
(CNN) ドイツのハッカー組織が24日までに、米アップルの新しいスマートフォン「iPhone 5s」に搭載された指紋認証によるセキュリティー対策を破ることに成功したと発表した。
iPhone 5sは指紋センサーの「タッチID」がホームボタンに内蔵され、ユーザーの指紋を認識してロックを解除できる仕組みになっている。これに対してハッカー組織「ケイオス・コンピューター・クラブ(CCC)」は、iPhone5sのガラス表面に残された指紋を写し取った「偽造指」でロックを解除することに成功したという。
まずは指紋の高精細写真を撮影して反転させ、レーザープリンターでトナーを厚めにして透明なシートの上に印刷。この上に薬品を塗って指紋を移し取り、それをセンサーの上に置いてiPhone 5sのロックを解除した。
同組織は22日、その様子を紹介した動画を投稿サイト「ユーチューブ」に掲載。広報担当者は「指紋生体認証について人々が抱いている幻想がこれで葬られることを願う。変更することができず、毎日あちこちに残してくるものをセキュリティー認証に使うのは、単純に馬鹿げている」とコメントしている。
CNNはアップルにコメントを求めたが、返答はなかった。
iPhoneのタッチIDを巡っては、セキュリティー専門家が賞金をかけて指紋認証破りを呼び掛けるサイトを開設しており、23日、CCCが勝利して賞金を獲得したと発表した。