プーチン氏、3日間の停戦を呼び掛け トランプ氏は永続的な休戦求める
プーチン氏が3日間の停戦呼び掛け
(CNN) ロシアのプーチン大統領は28日、ウクライナとの戦争をめぐり、5月に3日間の停戦を一方的に宣言した。こうした動きに、ウクライナ側は懐疑的な見方を示しており、プーチン氏に対しては、米国が提案している、より長期間の停戦案を受け入れるよう求めた。
ロシア政府は、ウクライナでの「全ての軍事行動」を5月8日午前0時から11日午前0時まで停止すると発表した。今回の決定は「人道的配慮」に基づくものだとしている。5月9日は対ドイツ戦勝80年の記念日にあたる。
米ホワイトハウスからは改めて恒久的な停戦の呼び掛けが行われた。トランプ米政権は、ロシアとウクライナに対して、戦争終結に向けた交渉に合意するよう圧力を強めている。
米国のルビオ国務長官は27日、米国が和平仲介の取り組みを継続するかどうかを決めるうえで、今週が「非常に重要」となると語った。
米国家安全保障会議(NSC)の報道官は、トランプ大統領がプーチン氏の停戦の意向を歓迎しているとした上で、トランプ氏は恒久的な停戦と紛争の平和的な解決を望んでいることを明確にしてきたと語った。
ウクライナのゼレンスキー大統領は28日、停戦の宣言を「操作の試み」と呼び、プーチン氏が和平を望んでいるとしながらも、ウクライナ政府が同意した30日間の停戦という米国からの提案を受け入れていないと指摘した。
ウクライナのシビハ外相は、ロシアの発表を受け、「もしロシアが本当に平和を望むのなら、即時に停戦しなければならない。なぜ5月8日まで待つのか」と指摘した。「ウクライナは永続的かつ持続的で完全な停戦を支持する用意がある。少なくとも30日間の停戦を常に提案し続けている」
ロシア政府や約1週間前にもイースター(復活祭)にあわせて30時間の休戦を呼び掛け、ウクライナ側も慎重な姿勢を維持しつつ合意していた。その後、ウクライナ軍はロシアが休戦の合意に2900回以上違反したとして非難した。ロシア側も、ウクライナが合意に違反したとして批判していた。
トランプ政権高官からは、今後数週間で停戦交渉に向け重要な局面を迎えるとの見方がでている。
ルビオ氏は27日にNBCの番組に出演し、「我々は近づいているが、十分には近づいていない」と語った。ルビオ氏はこれより前、ロシアのラブロフ外相と電話会談を行っていた。
ロシア政府は両外相の会談について、「建設的な意見交換」があったと明らかにした。