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大晦日に見る定番の喜劇
酔っ払いのつまらないジョークに飽きたなら、大まじめな喜劇を。ドイツのテレビでは50年前から、ほぼ毎年大みそかに英国の喜劇「ディナー・フォー・ワン」が放送される。年老いた未亡人が知り合いをパーティーに招待するものの、皆すでに亡くなっていて現れないという設定。執事が未亡人を喜ばせようと、それぞれの客になりきってみせるうちに酔っ払っていく。
「去年と同じ段取りで」という決めぜりふが毎年繰り返されるおかしさに、近隣諸国からも人気が集まっているようだ。ただし、番組のユーモアを正しく理解するには50年ほどかかるといわれている。
壊れたテレビ
「ディナー・フォー・ワン」の再放送に嫌気が差してテレビに八つ当たりしたくなった人は、窓からテレビを放り投げたくなる衝動に駆られるかもしれない。イタリアにはかつて、新年に不要品を窓から捨てる風習があった。同様の伝統を持つ南アフリカでは、投げ落とされた冷蔵庫で通行人がけがをしたり逮捕者が出たりするケースも報告された。これは危険なばかりでなく、違法行為なのでお勧めできない。