世界の海外旅行者、過去最高の12億人に迫る 国連統計
(CNN) 国連世界観光機関がまとめた統計によると、2015年に海外へ出かけた旅行者の数は世界で前年より4.4%(5000万人)多い11億8400万人に増え、6年連続で過去最高を更新した。
地域別にみると、欧州、米大陸、アジア太平洋地域を訪れた外国人旅行者はそれぞれ約5%増加。特に欧州は主要通貨に対するユーロ安が追い風となって、前年より2900万人多い6億900万人が訪れた。
アジア太平洋は1300万人増の2億7700万人が訪れたが、地域や国によってばらつきがある。米大陸は900万人増の1億9100万人だった。
中東も3%増えた一方で、アフリカは3%減少した。アフリカ観光の約3分の1を占める北アフリカが不振だったという。
海外旅行者が多い国の筆頭は中国で、日本やタイといったアジアの国や、米国、欧州などに多額のお金を落としている。一方、ロシアやブラジルからの旅行者は、景気の悪化や通貨安を反映して大幅に減った。
2016年も、それまでの2年間に比べて伸び率はやや鈍るものの、世界の海外旅行者は4%増えると予想。アジア太平洋と米大陸は4~5%、欧州は3.5~4.5%、中東とアフリカは2~5%の増加を見込んでいる。