ローマのレストラン、観光客からぼったくりの苦情続出 2人で5万円の請求
(CNN) イタリア・ローマのレストランで観光客が過剰な代金を請求されたという苦情が相次いでいる。きっかけは、この店で食事した2人の日本人観光客が、スパゲティ2皿と魚料理、水だけで430ユーロ(約5万円)を請求されたと訴えたことだった。
ローマのサンタンジェロ城近くにあるレストラン「 Antico Caffe di Marte」のレシートの写真は、9月上旬にフェイスブックに掲載され、ソーシャルメディアで拡散した。
日本人観光客2人は食事代の合計349.50ユーロに加え、80ユーロのチップを請求されていた。
ほかにもこの店で食事をしたという多数の観光客が、ぼったくりの被害に遭ったとして名乗り出ている。
トリップアドバイザーでも数人が、同店で同じような経験をしたと訴えた。
/Minh Ngoc Bui
その中の1人、ドイツ在住のベトナム人女性がCNNに語ったところによると、女性は3人の友人とともに8月27日に同店を訪れ、ウエイターからシーフードを勧められた。値段は100グラム当たり6.5ユーロだった。
「6.5ユーロならたいしたことはないと思って試すことにした」「ところが運ばれてきたのは2キロほどもある魚の皿だった」という。
会計の時になると、一行は4.8キロ分の魚料理の代金として315ユーロを請求され、それにサービス料40ユーロとチップ40ユーロが上乗せされた。総額は476.40ユーロに達した。
シーフードを勧められて注文したところ、出てきたのはこの分量/Minh Ngoc Bui
「店からは、サービス料とチップは決まりだと言われた」「苦情を言おうとしたけれど、支払いを強要された」と女性は訴える。警察にも通報しようとしたが、支払いの前に通報すべきだったと告げられたという。
トリップアドバイザーはその後、同レストランのレビュー投稿の掲載を一時的に取りやめた。直接的な経験をしていないユーザーからの投稿が殺到したためとしている。
イタリア日刊紙イル・メッサジェッロによると、同店の経営者は日本人観光客の苦情について、「何もかも詳しく書いてある」と反論、「(日本人の)女の子たちはスパゲッティだけでなく魚も注文した。客がカウンターで選び、我々はそれを計量して調理した」と強調した。
チップについては自発的に払ってもらったと主張、金額は客が総額の10~20%の範囲で選ぶことが可能だったと説明している。