南ア裁判所、違法採掘者の封じ込め中止を命令 水と食料断たれた数百人が地下に

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廃坑の出入り口に配備された警官や民間の警備員/Denis Farrell/AP

廃坑の出入り口に配備された警官や民間の警備員/Denis Farrell/AP

(CNN) 南アフリカ北西州にある金鉱山の廃坑で、違法採掘者数百人が水や食料の供給を断たれたまま地下で身動きできなくなっている状況をめぐり、プレトリアの高裁が坑内にいる全員の脱出を認めるべきとする仮命令を出し、出口をふさいではならないと言い渡した。地元放送局のSABCが伝えた。

地下で何カ月も過ごすことのある違法採掘者は、警察によって水や食料の供給を断たれ、安否が懸念されていた。

警察によれば、少なくとも1人の遺体が腐敗した状態で鉱山から収容された。

南アフリカ警察は裁判所の命令を歓迎するとしながらも、裁判所命令では健康状態が良好な違法採掘者の拘束を禁じていないと強調。16日には「地上に出て来た者は全員がその場で救急隊の診断を受ける」とフェイスブックに投稿し、「健康状態が良好であれば拘束する。治療が必要な場合は警察の監視付きで病院に搬送する」とした。

警察は、この地域の廃坑や使われなくなった鉱山全てで作戦を継続すると述べ、違法採掘者全員に対し改めて、地上に出て来るよう要求した。

警察によると、16日午後までに違法採掘者3人が地上へ出た。北西州のカナナでは同日、金の精錬所として使われていた民家で南アフリカ国籍の1人が逮捕された。

違法採掘者の封じ込めは、政府と警察が違法採掘に対する取り締まりをエスカレートさせる中で発生した。

同国のベンチマークス財団の研究者によると、南ア国内には約6000の廃坑があり、大企業や多国籍企業が廃坑を適切に閉鎖しないことから違法採掘の温床になっている。

根本原因は失業率の高さと貧困にあり、地方の住民は危険な作業に従事するしかない状況に追い込まれているという指摘もある。

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