豪デインツリー熱帯雨林、先住民に返還 共同管理へ
(CNN) 世界最古の熱帯雨林とされる豪クイーンズランド州のデインツリー地区の所有権を先住民に返還する式典が、29日に現地の町ブルームフィールドで執り行われた。
今後は州政府と先住民のククヤランジ族が、広さ16万ヘクタールの森林を共同で管理する。最終的には先住民への全面的な移管を目指す。
同州の環境相は、返還によって先住民が自分たちの土地を所有し、管理する権利が正式に承認されると述べた。
ククヤランジ族の代表者は、土地の管理や観光、研究に従事する人材の養成を目指すと表明した。
デインツリーの熱帯雨林は観光地ケアンズの北約125キロに位置し、ユネスコの世界遺産にも指定されている。ベネットキノボリカンガルーやヒクイドリなど、地球上でここにしか生息していない動植物も多い。
同州ではこのほかにも、フレーザー島の名称が先住民の言葉で「楽園」を意味する伝統的な呼び名「クガリ」に変更され、19日に記念式典が開催された。