世界観光都市ランキング、首位はパリ コロナ禍の影響でアジア後退
(CNN) 英市場調査会社ユーロモニターは、世界100都市の観光地としての成功度を比較したランキングを発表した。
同ランキングでは、新型コロナウイルスによって2020年に全てが覆されるまで、外国からの旅行者の数で順位を決めていた。19年のランキングは香港やバンコクを筆頭に、アジアの都市が上位を独占していた。
しかし21年からは、インフラ、持続可能性、経済、住民の生活の質を保ちながら観光客を受け入れるための課題への対応、新型コロナ対策の効率性などを考慮して、6項目の実績に基づく指数評価に切り替えた。
その結果、21年版のランキングは上位10都市のうち8都市を欧州が占めた。
21年は、外国からの旅行者受け入れをいち早く開始した国もあり、そうした状況がランキングに反映された。今後はコロナ禍からの復興が予想される中、来年のランキングは再び変動が予想される。
総合評価で世界一魅力的な都市と認定されたフランス・パリは、「観光実績」部門で1位、「観光政策・インフラ」部門で2位となった。米国とアジアからの観光客が戻った影響が大きかった。一方で、ワクチンをためらう人が多く、ワクチン接種率を引き上げる取り組みが行われているものの、「健康・安全」部門の評価は低かった。
2位のアラブ首長国連邦ドバイは新興市場の中で唯一トップ10に入ったが、前年の1位からは後退した。東京は15位だった。
「経済・ビジネス実績」部門ではシンガポールが1位になった。この部門はアジアの都市が突出しており、台北や香港も上位に浮上。マカオは18位から7位に上昇した。
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ランキング上位10カ国は以下の通り。
1位:パリ
2位:ドバイ
3位:アムステルダム
4位:マドリード
5位:ローマ
6位:ベルリン
7位:ニューヨーク
8位:ロンドン
9位:ミュンヘン
10位:バルセロナ