保安官の新型短銃に暴発多発、一般への被害懸念 米加州
(CNN) 米カリフォルニア州ロサンゼルス郡の監察官は17日までに、同郡の保安官事務所の新たな装備品となった新型の短銃による暴発的な発砲が急増しているとの報告書を公表した。
問題点を克服する努力は続いているものの、この銃携帯に絡むリスクは依然大きいと指摘。保安官や民間人が暴発で負傷もしくは死亡する危険性があると警告し、悲劇が起きる前に一層の調査研究や対策が行われるべきだと訴えた。
この短銃はスミス&ウエッソン社製のM&P9ミリ型。近年、少数の保安官が暴発事故で負傷したとしている。ただ、事件の容疑者や通行人らが巻き込まれて負傷した例は起きていない。
CNNが入手した、事前に準備された報告書のコピーによると、暴発頻発の背景には新たな短銃携行への移行に伴う保安官事務所の訓練に不備がある。他の銃使用に伴って習得していた慣行から脱皮するための訓練実施が不十分な状況にあると指摘した。
報告書はこの短銃に暴発が多いことに関係しているとみられる複数の要因に言及。銃本体の外側での安全装置の欠如、以前の標準配給品だったベレッタ9ミリ型よりも操作の面で「感度」が良いことなどを指摘した。
また、同短銃が装着するライトを握りの部分のスイッチで作動させる動作に伴う勘違いなどが原因の事例もあると見ている。さらに発砲を決断する前に引き金に指をかけてしまう小火器の安全対策の手順ミスを一部の保安官が犯した結果ともにらんでいる。