スーパーチューズデーで見えた6つのポイント
2.南部を制したクリントン氏
クリントン氏にとって今回のスーパーチューズデーは、オバマ現大統領の勢いに押された2008年大統領選とは正反対の結果になった。獲得した代議員数も勝利した州の数も、サンダース氏を上回っている。
テキサスやジョージア、バージニア、アラバマ、テネシー、アーカンソーと、人種的少数派の割合が多い南部の州で次々と圧勝したのに加え、白人人口が多いマサチューセッツでも接戦の末にサンダース氏を破った。
この勢いで8日のミシガン、15日のフロリダ、オハイオなど5州を押さえ、サンダース氏の復活を封じたい構えだ。ただこの間にあるカンザス、ネブラスカ、メーン各州の争いではサンダース氏の勝利が予想される。
3.生き延びたクルーズ氏
クルーズ氏はまさに、やるべきことをなしとげたといえる。地元テキサスを十分な差で勝ち取ったのだ。さらにオクラホマとアラスカでも勝利し、「自分こそトランプ氏の唯一の対抗馬」という主張を今後も続けられる見通しとなった。
クルーズ氏は「選挙戦は新たな段階に入る」と宣言し、ライバル候補たちに撤退を促した。
クルーズ氏はトランプ氏と同様、党の主流派には好まれていない。しかし同氏とルビオ氏の間で「一方が浮けば他方が沈む」という展開になっているのは確かで、1日の結果はクルーズ氏の方が良かったことも事実だ。
ただ、クルーズ氏はスーパーチューズデーを「最も重要な日」と位置付けて全力を注いできたにもかかわらず、この日に勝ち取ったのは3州。全てをかけた南部はすでにほぼ決着がついてしまっただけに、今後の争いに不安が残る。