オバマ大統領、トランプ氏は大統領に「不適格」
オバマ氏は会見で「祖国のために大きな犠牲を払った戦死者の家族を攻撃し、欧州や中東、アジアの重大な問題についての基本的な知識もない。これは大統領職に就くうえで、情けないほどの準備不足を意味する」と批判した。
また、共和党指導者の多くがトランプ氏の発言を非難しながら支持を撤回してはいないことを問題視し、「たまに失言することもあるというケースとはわけが違う。かれらがトランプ氏の発言から距離を置く事態は毎日、毎週起きている。どこかの時点で、この人物は米大統領として支持できる相手ではない、と分かるはずだ」「こういう発言をする人には世界で最も強い地位に立つだけの判断力、気質、理解力がない、と言い切る瞬間が来るはずだ」と指摘。指導者らによる非難も支持撤回が伴わなければ「むなしく響くだけ」だと力説した。
オバマ氏の発言を受け、トランプ陣営は声明で反撃。民主党候補のヒラリー・クリントン氏とオバマ氏を批判した。クリントン氏を「どんな公職にも不適格」と攻撃し、これまで中東を動揺させ、イラクとリビア、シリアを過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に譲り渡し、リビア東部ベンガジの米領事館襲撃で米職員らの殺害を許したのはオバマ、クリントン両氏の仕業だと主張した。
トランプ氏はさらに、首都ワシントンのテレビ局とのインタビューで「オバマ氏は米国史上最悪の大統領として語り継がれるだろう」などと言い放った。