米TV司会者、ホワイトハウスが記事掲載を脅しに利用と公表
ニューヨーク(CNNMoney) 米MSNBCテレビの報道番組「モーニング・ジョー」の司会者、ジョー・スカボロー氏とミカ・ブレジンスキー氏は30日、トランプ米大統領とホワイトハウスが米タブロイド紙「ナショナル・エンクワイアラー」に両氏の批判記事が掲載される可能性を示唆し、両氏を脅してニュース報道を変えさせようとしていたと明らかにした。
スカボロー氏はこの中で、「ナショナル・エンクワイアラーがあなた方に批判的な記事を掲載する予定だ」との電話を受け取ったと言及。大統領に電話して報道を謝罪すれば、大統領はこの記事の掲載を見送るよう伝える方針だと告げられたとしている。
スカボロー氏は電話をかけてきた人物の氏名を明かさなかったが、政権最上層の3人だと言及。「電話は何度もかかってきて、『電話しろ。電話をする必要がある。電話をしてくれ。さあ、ジョー。受話器を上げて彼に電話するんだ』といった内容だった」と語った。
CNNはスカボロー氏に事案の詳細を尋ねているが、まだ返答はない。両氏は前日にトランプ大統領からツイッターで攻撃的な投稿を受けていた。
トランプ氏はこの番組の放送中に「偽ニュースだ。彼は私にナショナル・エンクワイアラーの記事を止めてくれと電話してきた。私はノーと言った!」とツイッターに書き込んだ。
これに対しスカボロー氏はすぐに応酬し、「またうそをついた。私はあなたのトップレベルの側近からのメールと電話記録を持っている。その記録が、私とあなたが何カ月も会話していないことも示している」と主張した。
スカボロー氏とブレジンスキー氏の発言は、本件が本質的に脅しの態様だったことを主張するものだ。NBCニュースの広報担当者はCNNに、スカボロー氏が一連の脅迫疑惑について「同時期に」経営陣に報告し続けていたことを明かした。