黒人の少女、白人より「大人」にみられる傾向 米調査
(CNN) 米国の黒人の少女は同年代の白人の少女と比べて、より「大人」としてみられる傾向にあることが29日までに分かった。米ジョージタウン大学ローセンターの貧困不平等センターが調査結果を明らかにした。
今回の調査によれば、米国の成人は、黒人の少女に対して、白人の少女よりも、無邪気さが少なく、大人びているとみなしている。
この論文の主著者で、貧困不平等センターでエグゼクティブディレクターを務めるレベッカ・エプスタイン氏は「もし学校や少年司法といった米国の公共システムが、黒人の少女を年上扱いし、無邪気さが少ないととらえているとしたら、黒人の少女たちは不公平な扱いを受けているのかも知れない」と指摘する。
エプスタイン氏によれば、こうしたイメージの人種間格差は早ければ5歳時から見られるという。
エプスタイン氏は「今回の発見で特に考えさせられたのが、5歳という幼い時から大人びて見られているという点だ。これは幼稚園に通う小さな少女まで、大人からは白人の女の子とは異なる目で見られているかもしれず、養育や支援があまり必要ないと思われていることを意味するからだ」と言う。
調査では全米の人種や民族もさまざまな325人の成人を対象にインターネットでアンケートを行った。
アンケートでは、「どのくらい黒人(もしくは白人)の女性は実年齢よりも年上にみられるか」や「どのくらい黒人(もしくは白人)の女性は癒やしを必要とするか」といった質問について、「全然」から「とても」まで5段階で回答。質問は、0~4歳、5~9歳、10~14歳、15~19歳の4つの年齢別グループの少女について行われた。
今回の調査では、2014年に人格・社会心理学誌で発表された黒人少年へのイメージに関する調査で使われた方法を踏襲した。この調査でも、10歳くらいから黒人の少年は白人と比べて無垢さに欠けて大人びているように思われていることが明らかになっている。