オバマケア代替案、26年までに無保険者2200万人増加も
ニューヨーク(CNNMoney) 無党派の米議会予算局(CBO)は26日、上院共和党がまとめた医療保険制度改革法(オバマケア)の代替法案について、施行されれば2026年までに無保険者がオバマケアに比べて2200万人増えるという試算を発表した。
2026年の無保険者は推定4900万人に達し、現行法の約2800万人に比べて大幅に増える見通し。
上院共和党のオバマケア代替法案は22日に発表され、今週中にも採決が行われる。しかし共和党議員の間でも同法案を巡る賛否は揺れ動いている。
CBOの試算では、同法案によって財政赤字は今後10年で3210億ドル(約36兆円)削減できるとした。
共和党のマコネル上院院内総務は、今週中に採決を行いたい意向。法案を通過させるためには共和党の上院議員52人のうち50人の支持を集める必要があるが、これまでのところ少なくとも5人は、今のままでは法案を支持できないと言明している。
法案では、低所得者向け公的医療保険「メディケイド」への歳出を削減し、対象者を2026年までに約1500万人減らす。ほぼ全国民に加入を義務付ける内容や、従業員50人を超す企業に医療保険の提供を義務付ける内容は削除する。オバマケアに盛り込まれていた富裕層などへの課税は廃止する。
CBOによると、同法案では保険料は来年から再来年にかけて値上がりし、その後は値下がりする見通し。2020年には保険料の平均は現行法に比べて約30%、2026年には20%値下がりすると試算している。