イリノイ大学で中国人研究生が失踪 FBIが捜索
(CNN) 米イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校で今月初めから中国人研究生が行方不明となり、連邦捜査局(FBI)が捜索への協力を呼び掛けている。
チャン・インインさん(26)は今年4月から1年間の予定で、同大学の資源環境学部の客員研究員のポストに就いていた。6月9日の午後、大学キャンパスの北側でバスから降りた後、黒い乗用車の助手席に乗り込む姿を防犯カメラがとらえていたが、それを最後に消息が途絶えた。
チャンさんは木のそばに立って近付いてくる車を迎え、運転していた男と言葉を交わしてから乗車した。運転者は白人の男性だったとみられる。チャンさんは身長約163センチ、体重約50キロで、濃いグレーの帽子をかぶり、ピンクと白の上衣にジーンズを着用していた。
FBIは27日、この時の車が見つかったと発表したが、チャンさんの行方は不明のままだ。
FBIは拉致事件として捜査しているが、大学警察は声明で「失踪事件として調べている。拉致はひとつの可能性にすぎない」と説明した。
チャンさんの父親も捜索に協力するため、中国・福建省の南平市から駆け付けた。中国の報道機関やソーシャルメディアも大きく取り上げ、情報共有グループや支援のための資金調達キャンペーンが立ち上がっている。
チャンさんの家族は地元の防犯組織と協力し、情報提供者に4万ドル(約450万円)の謝礼金を支払うと申し出た。FBIもこれとは別に、チャンさんの発見につながる情報の提供者には1万ドルの報奨金を出すと発表している。