米TV司会者、ホワイトハウスが記事掲載を脅しに利用と公表
ホワイトハウス当局者はCNNに、不都合な行為は何もなかったと示唆。これによれば、スカボロー氏はエンクワイアラーの記事が公開される前に、トランプ氏の娘婿であるクシュナー上級顧問に電話して問い合わせた。クシュナー氏は大統領に電話するようスカボロー氏に伝えたという。ただ、記事掲載を見送るのと引き換えに報道姿勢を和らげてほしいといった取引をクシュナー氏が持ちかけた事実は一切ないという。
ホワイトハウスで倫理問題対応に当たった経験があるノーム・アイセン氏は、「大統領の敵対者にダメージを与えるエンクワイアラーの報道について、大統領が暗示的にコントロールを認めることは権力の乱用を示唆する。ショッキングなことだ」と述べた。同氏はトランプ大統領に対する訴訟に参加している。
これまでにはっきりしていることは、トランプ大統領と同紙の発行人であるデービッド・ペッカー氏は友人で協力関係にあることだ。ジェフリー・トービン氏は今週の米誌ニューヨーカーで両氏の互恵関係を解説している。同紙はこれまでトランプ政権の課題の後押しもしてきた。
また、エンクワイアラーが6月上旬に、スカボロー氏とブレジンスキー氏の過去の結婚や両氏の関係に関する批判的記事を掲載したのも事実だ。両氏は現在婚約関係にある。
エンクワイアラーの担当編集者は「我々の報道に関するホワイトハウスとジョー、ミカの間の議論について何も知らず、関わりはない」としている。
エンクワイアラーの親会社、アメリカン・メディア社のコンテンツ関連の最高責任者も、報道は正確であり、報道に関連して「ジョーやミカ、その子どもたちを脅したことは一度もない」と語った。
これに対しブレジンスキー氏は、「彼らは私の子どもや親しい友人に電話してきた。電話はかなり長い間しつこくかかってきた。その後ジョーがホワイトハウスと話をして、彼らがこれをなしにできる可能性があると言っていた」と述べた。
スパイサー報道官はこの件で、ホワイトハウス関係者がスカボロー氏にトランプ氏に電話するよう圧力をかけたことを承知していないと述べた。