米銃乱射、容疑者は元海兵隊員 沖縄にいた経験も
(CNN) 米カリフォルニア州ロサンゼルス郊外のバーに押し入った男が銃を乱射して12人を殺害した事件で、死亡した容疑者の男は、沖縄にいた経験もある元海兵隊員だったことが分かった。男は現場で自殺したと見られている。
事件は同州ベンチュラ郡サウザンドオークスにあるバーで7日夜に発生。踊ったり飲んだりしていた客たちは、突然鳴り響いた銃声に、床に伏せたり出口に殺到したりして大混乱に陥った。中には客たちを守ろうと、銃を向ける男の前に立ちふさがった男性もいた。
ベンチュラ郡の保安官によると、銃を乱射したのは元海兵隊員のイアン・デービッド・ロング容疑者(28)。店の前で丸腰の警備員を銃撃して店内に押し入り、警備員や従業員、客などを狙ってピストルを乱射した。12人を殺害後、自殺したとみられる。
犠牲者の1人は、たまたま現場近くにいたベテラン警官だった。妻と電話で話していたところ、事件発生の通報が入ったため、まだ銃撃が続いていた現場に駆け付けて死亡した。
これまでの調べによると、ロング容疑者は合法的に購入した45口径のピストル「グロック21」と大容量弾倉を使っていた。捜査当局は動機の解明に当たっているが、「現時点で動機が何だったのかは全く分からない」という。
店内では事件当時、毎週恒例のラインダンスとカレッジナイトのイベントが開かれており、18歳以上の客の入店が認められていた。死傷者には近くにあるカリフォルニア・ルター大学の学生などが含まれる。
大混乱に陥った客たちは逃げ惑い、転倒してほかの人たちに踏みつけられた人もいた。死亡した12人のほかにも、約21人が負傷しており、多くは逃げようとした際のけがだった。
当時店内には、非番の警官が6人いた。娘がバーの客だったという女性はCNN系列局KCAL/KCBSの取材に対し、その中の1人が「娘の前に立ち、自らの命をかけて娘の命を守ってくれた」と話している。