銀行強盗の男、自分の名前書いた紙渡しちゃった 米オハイオ州
(CNN) 米オハイオ州クリーブランドで、銀行に立ち入った男が現金を奪う事件があった。しかし男が要求を書いて手渡した用紙の裏に自分の氏名と住所が記入してあったことから、事件はスピード解決にこぎつけた。
米連邦捜査局(FBI)の発表やCNN系列局WJWの報道などによると、マイケル・ハレル容疑者(54)は7月29日午前、クリーブランド市内にあるUSバンクの支店で、現金の要求を書いた紙を窓口係に手渡した。
防犯カメラに映ったハレル容疑者はベースボールキャップ姿だったが、顔を隠そうとはしていなかった。
同容疑者が手渡した紙には、「これは強盗だ。負傷者を出すな」と書かれていた。
ところが窓口係がこの紙を裏返して見たところ、ハレル容疑者の氏名が記入してあった。同容疑者が窓口係に渡したのは、先に立ち寄った自動車管理局のオハイオ支部で使った用紙だった。
窓口係はハレル容疑者に206ドルを渡すと、警察に通報して用紙に書かれていた氏名を告げた。これで事件は異例のスピード解決となり、ハレル容疑者は逮捕された。
窓口係が警察に語ったところでは、ハレル容疑者はこの銀行の常連客で、小口融資を申し込みに来ることもあった。今回要求された金を手渡す際も、窓口係の女性は同容疑者をマイケルの名で呼んでいたという。
自ら決定的な証拠を残して逃げた容疑者は過去にも存在していた。FBIの捜査員は、「逃げる途中でうっかり落とし物をしていったり、自分の身分情報が全て入った携帯電話を落としていったケースもあった」と打ち明け、「名前と住所を記入済みの用紙を提示してくれれば、捜査の大きな助けになる」と話している。