米政権、ワクチン供給の国際枠組みに不参加表明
ワシントン(CNN) 米ホワイトハウスは1日、世界保健機関(WHO)などが主導する新型コロナウイルスワクチン供給の国際的な枠組み「COVAX」には参加しない方針を明らかにした。
COVAXは有効なワクチンを世界に普及させるため、各国が共同で購入する枠組み。これまでに170カ国以上が参加を表明している。
ホワイトハウスのディア副報道官は声明で、米国は新型コロナウイルス克服に向けてパートナー諸国との協力を続けるとする一方、「腐敗したWHOや中国の影響下にある多国間組織の制約は受けない」と主張した。
そのうえで、米国では「トランプ大統領のリーダーシップの下、ワクチンと治療薬の研究、開発、試験が前例のないスピードで進んでいる」と強調した。
米政府はワクチンや治療薬の迅速な開発に向け、「ワープ・スピード作戦」と名付けた独自の計画を推進してきた。国内ではすでに2種類のワクチンが治験の最終段階に入り、今月半ばにはまた2種類が加わる見通しだ。
トランプ政権はかねてWHOの独立性に疑問を呈し、中国寄りだと批判してきた。7月からは1年後のWHO脱退に向けた正式な手続きを進めている。