「暫定票」とは何か?、未集計の票減り注目集まる 米大統領選
ワシントン(CNN) 米大統領選の開票が進み未集計票が少なくなるにつれ、注目を浴び始めたものがある。損傷した票や軍関係者の票、そして「暫定票」だ。
暫定票に知っておくべきポイントをまとめた。
暫定票とは?
暫定票とは有権者の資格に疑いがある者が投じた票を指す。選管当局がその票が受理可能であると確認するまで、後日の集計のために保管される。たとえば身分証明書を家に忘れてきた場合や投票者が有権者登録簿で見つからない場合、投票者は暫定票を投じることができる。
連邦法では、米国の住民は有権者登録の状況が不明でも、常に投票所で暫定票を投票可能だと規定する。当局者はそれを受け取り、疑義が解消されるまでは別に取っておくことになる。
当局者は投票後に投票者に資格があるかどうかを判定し、もし資格が認められれば他の票と同様に集計されることになる。
なぜ暫定票の集計が時間がかかるのか?
州によって暫定票の扱いは異なる。
だが、一般的には当局が調査する間は他の票とは別に保管され、最後に集計されることになる。
全米州議会議員連盟は暫定票が投票された後の調査プロセスについて次の通り説明する。
「このプロセスは投票者の身分と資格の証明を伴うもので、投票者に対してさらなる情報の提供を求めることができる。もし投票者の身分や資格が有権者登録簿の再確認や署名の認証を通じて確認できる場合は、その投票の全てまたは一部が集計される。もし資格が確認できない場合は、投票は集計されない」
結果として、投票者は自分自身の最大の弁護人となる必要に迫られることが度々ある。地元の選管当局者が自分の資格を調べて票を集計してくれたのかをフォローすることになる。
投票者は自分の票を数えてもらうために、投票日から数日以内に身分の証明が必要となることが多い。
暫定票が却下される原因は何か?
米国選挙支援委員会によると、暫定票が却下される最も一般的な原因は投票者がその州で有権者登録をしていないことだ。
2006~16年に却下された約240万票のうち、44%がその州での有権者登録がないことが要因だった。
他に多い原因としては誤った管区での投票がある。そのほか署名に関する問題、不十分な身分証明、投票用紙の封筒に絡んだ問題で却下が生じている。
連邦レベルで暫定票はどのように規定されているのか?
2002年米国投票支援法が暫定票について規定し、州の選管当局者が従うべき最低限の水準を定めている。