学校でのマスク義務化めぐる会議、反対派のデモで延期に 米フロリダ州
(CNN) 米フロリダ州ブロワード郡の教育委員会本部で27日、来月からの新学期に学校内で新型コロナウイルス感染予防のマスク着用を義務付けるかどうかを検討する会議が、マスク反対派のデモで延期に追い込まれた。
委員会のメンバーによると、反対派が本部に約20人が集まってマスクに火をつけた。CNN提携局の映像には、抗議集団がトレーにマスクを載せ、ライターの燃料をかけて点火する場面が映っている。「独裁の象徴、児童虐待の象徴を放棄する時だ」と叫ぶ声も入っていた。
米国内では新型ウイルスのデルタ株が猛威を振るい、感染が急拡大している。これを受けて米疾病対策センター(CDC)は27日、地方当局に対し、学校内ではワクチン接種の有無にかかわらずマスク着用を促すよう呼び掛けた。米小児科学会(AAP)も今月、同様の勧告を出していた。
フロリダは米国内でも感染率が高い州のひとつ。米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、過去1週間の新規感染者は同州を含む35州で前週より50%以上増加した。
一方でデサンティス知事は26日、専門家らと会合を開き、学校でのマスク義務化に反対する立場を確認した。デサンティス氏の報道官は27日、子どもたちにマスクを着けさせるかどうかを決める権利は生徒たちの親にあると主張した。
教育委員会の会議は28日、警備を強化したうえで改めて開催される予定。新学期は来月18日から始まることになっている。