メラニア夫人、ホワイトハウスには住まない公算大 「前回とは違う」
(CNN) トランプ次期米大統領の妻メラニア夫人がファーストレディーとしてホワイトハウスに完全に拠点を移す可能性は低いことが分かった。複数の情報筋がCNNに明らかにした。これは、夫人の伝統に逆らう意志を改めて示すものだ。
情報筋によると、メラニア夫人がどこでどのように時間を過ごすかについての話し合いは続けられている。
伝統に逆らう最初の公式決定の一つは、バイデン大統領が13日に大統領執務室でトランプ氏を迎えるにあたり、現ファーストレディーのジル・バイデン氏から招待された伝統的かつ象徴的な会合を欠席するというものだった。
この決定は、1期目の4年間で役割を再定義してきたメラニア夫人が、2期目ではさらに自主性を高めるであろうことを早くも示している。
夫人は回顧録の宣伝にあたり、最近応じたFOXニュースとのインタビューで「今回は違うので心配していない。私にははるかに多くの経験と知識がある。前回はホワイトハウスにいたが、中に入れば、何が起こるか正確に分かる」と語った。
メラニア夫人の考えに詳しい関係者によると、夫人は今後4年間、ホワイトハウスではなく、ニューヨークとフロリダ州パームビーチで大部分の時間を過ごすとみられる。しかし主要なイベントには出席し、ファーストレディーとしての独自の政策と優先事項を持つという。
トランプ氏は1期目の任期中、冬の週末はフロリダ州の自宅「マール・ア・ラーゴ」で、夏の週末はニュージャージー州ベッドミンスターのゴルフクラブで過ごしており、今後もそうすることが予想される。バイデン夫妻も同様にデラウェア州の自宅でかなりの時間を過ごしているが、夫妻の平日の主な住居は過去4年間にわたり、ホワイトハウスだ。
関係者は、メラニア夫人について息子バロンさんのそばにいるためニューヨークのトランプタワーでも多くの時間を過ごすとの見方を示した。
ファーストレディーがホワイトハウスに住むことを拒否するという見通しは前例にない驚くべき分岐点だが、メラニア夫人を長年見てきた人々にとっては驚くべきことではない。
「Free, Melania(原題)」の著者ケイト・ベネット氏は「彼女には自由裁量がある。彼女はイースト・ウィングで好きなだけ活動することも、好きなだけ活動しないでいることもできる」と語った。
メラニア夫人は、今回の選挙と、過去2回の選挙への関わり方の違いによって自身の計画をほのめかしていた。過去2回のほうが選挙活動に積極的で、今回は出馬表明の際に顔を出したほか、10月のマディソン・スクエア・ガーデンでの集会で短い演説を行い、ウェストパームビーチで開かれた選挙当日夜のパーティーに出席したのみで、あとはおおむね欠席していた。
夫人の考えに詳しい情報筋によると、夫人は公の場では関与したくないと考えており、トランプ氏の周囲でこうした考えに反発は起きていない。夫人は夫の耳元で常に助言をしているという。ある情報筋は、夫人が集会の前にトランプ氏を激励しているのを耳にしたと言い、別の情報筋は、6月のバイデン氏との討論会を前に夫人が意見を述べたと語った。