メラニア夫人、ホワイトハウスには住まない公算大 「前回とは違う」

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ホワイトハウス中庭で行われた催しに参加するメラニア夫人=2018年5月、米首都ワシントン/Al Drago/Bloomberg/Getty Images

ホワイトハウス中庭で行われた催しに参加するメラニア夫人=2018年5月、米首都ワシントン/Al Drago/Bloomberg/Getty Images

最初のファーストレディー時代

メラニア夫人は中傷や失策に見舞われた。2018年には移民の子どもの保護施設を視察するためテキサス州マッカレンを訪れた際、「私は本当に気にしない。あなたはどう?」というフレーズがプリントされたジャケットを着るという衝撃的な決断で世間の激しい非難を浴びた。

夫人の側近らはこの服装の選択について釈明しようとし、広報責任者は当時、「隠されたメッセージはなかった」と述べた。他の側近たちは、このコートはメディアに向けたものだと主張。夫人も後に、あれは自分を批判した人たちに向けたものだと述べた。しかし、このエピソードは世間の心に焼き付いたままだった。

夫人はまた、ファーストレディーとしてのより伝統的な義務を果たすことを求められる一方で、南部国境を不法に越えた家族を引き離すというトランプ氏の政策で自分が批判されていることに不満をあらわにした。その様子はかつて友人だった上級顧問によってひそかに録音されていた。

録音の中でメラニア夫人は「人々は私が共謀者だ、私も彼と同じだ、彼を支持している、私は十分に発言せず、自分がいる場所で十分なことをしていないと言う」と口にした。

そして、クリスマスの飾り付けをしなければならないことに不満をこぼした。

SSRSが実施したCNNの世論調査によると、トランプ氏の退任時、夫人はファーストレディーだった期間中最低の好感度を記録。回答者の42%が好意的だったのに対し、47%が好意的ではないと答えた。好感度が最高だったのは18年5月の57%だった。

トランプ氏退任後の様子

今年7月に起きたトランプ氏暗殺未遂事件の数時間後、メラニア夫人は米国民に宛てた手紙で次のように述べた。「憎しみ、批判、暴力を生むおろかな考えを乗り越えてほしい。私たちは皆、尊重が最も大切で、家族が第一で、愛が上回る世界を望んでいる。(中略)私たちは、尊重が私たちの関係の礎となることを改めて訴えなければならない」

そして10月に出版された回顧録では、中絶問題でトランプ氏と意見を異にする立場を公にし、話題を呼んだ。

メラニア夫人はX(旧ツイッター)に投稿した動画で「個人の自由は私が守る基本原則だ。すべての女性が生まれながらに持つ基本的な権利である、個人の自由に関して妥協の余地などあるはずもない。『私の体、私の選択』は実際のところ何を意味するのだろう?」と語りかけた。

夫人はFOXニュースに対し、トランプ氏は「出会ったときから」この問題に対する夫人の考え方を知っていたため、「まったく驚かなかった」と語った。

メラニア夫人は、それ以外の点ではトランプ氏と政治的に極めて一致している。関係者らは夫人について保守的な視点からさまざまな問題について発言していると口をそろえる。

ベネット氏は「彼女は、ひそかに抵抗を支持し、窓ガラス越しにSOSを求めるような人ではない。それは彼女のやり方ではない」と指摘する。

メラニア夫人が役割を再定義し、それを自分のものにしていく中で、1期目からどのような教訓を得るのかはまだ分からない。

ベネット氏は「それでも彼女は、ファーストレディーなら誰もが歩む微妙な境界線を歩まなければならない。だからこそ、ファーストレディーの仕事はつらいのだ。賢くなければならないが、賢すぎてはならない。自分の見え方を気にしなければならないが、気にしすぎてはならない。世界が直面している問題について考えなければならないが、ホリデー用のクッキーのレシピも用意しなければならない」と語る。

「ファーストレディーの務めは政権内で特に報われない、大変な役割の一つだ」(ベネット氏)

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