米アメリカン航空でシステム障害、全便に遅れ クリスマスの帰省客直撃
ニューヨーク(CNN) クリスマスの帰省客らで混雑する24日、米アメリカン航空のシステムが一時的な障害に見舞われた。同日午前には運航を再開したものの、全便に相当の遅れが出ている。
アメリカン航空によると、「技術的問題」によって米国内の全便に遅れが出ていたが、米東部時間の午前8時ごろには再び搭乗が始まり、その後運航を再開した。
同航空の操縦士労組によると、24日午前、同航空の運航管理システムFOSが一時的にダウンして遅延を引き起こした。アメリカン航空には長時間の障害を食い止めるためのバックアップ飛行計画ツールがあり、操縦士や乗員は障害発生時の対応について訓練を受けているという。
米連邦航空局(FAA)は、米全土のアメリカン航空便に対する飛行禁止命令を解除した。飛行禁止命令はアメリカン航空の要請を受けた措置だったとしている。
航空調査会社シリウムによると、24日はアメリカン航空の米国内便3300便以上の運航が予定されていた。この日定刻通りに出発した便は37%のみで、定刻通りの到着は36%のみ。それでも93%の便は2時間以内の遅れで出発した。
ロナルド・レーガン・ナショナル空港=24日、米ワシントンDC/Anna Rose Layden/Reuters
飛行状況の追跡サイトFlightAwareによれば、欠航になったのは全米で26便のみだった。米国を発着する便は1000便以上に遅れが生じ、その数は障害の発生直後から増加した。ただし空港の混雑や米北東部の悪天候が原因だった可能性もある。
米マイアミ国際空港のチェックインカウンター=24日/Rebecca Blackwell/AP
子どもたちとクリスマスを過ごすため、夫婦でメリーランド州ソールズベリーからシャーロットで乗り継いでニューオーリンズへ向かうという乗客(62)は、この日午前6時に問題のことを知ったといい、「クリスマスだから文句を言うのはどうかと思うが」とCNNに語り、「常に安全第一だ。けれど搭乗口でもっと情報があれば助かるんだが」とこぼした。