フーシ派攻撃の進行状況をやり取り 米誌がチャット内容を追加で公開
(CNN) 米政権高官が軍事情報を通信アプリのグループチャットでやり取りし、情報が外部に流出した問題をめぐり、米誌アトランティックは26日、米軍によるイエメンの反政府組織フーシへの攻撃をめぐるグループチャットでのやり取りを新たに公開した。機密情報が攻撃実行前にチャットで共有されており、作戦の安全性という点で重大な問題があったことを浮き彫りにしている。
軍事情報のやり取りに通信アプリ「シグナル」が使われ、政権高官によるグループチャットにはアトランティック誌のゴールドバーグ編集長も招待されて加わっていた。
アトランティック誌は政権高官らがゴールドバーグ氏を含むグループチャットで軍事情報をやり取りしたと報じた。これを受けて、ヘグセス国防長官らはグループチャットでは攻撃計画については言及されていないと主張。今回のチャット内容の公開は政権側の主張に対抗するものでもある。
アトランティック誌が公開した内容によると、ヘグセス氏は米東部時間午前11時44分に送信したメッセージで作戦の詳細を共有している。「天候は良好。作戦開始のゴーサインが出たことを中央軍に確認した」と書いている。

米誌アトランティックが公開した情報/From The Atlantic
政権高官らは、通信アプリで共有された情報は機密情報ではないとしている。
同誌が公開したメッセージでは、ヘグセス氏はその後もドローン攻撃など進行状況をかなり詳細に共有している。
同誌によると、情報は「フーシ派の拠点への空爆開始予定時刻の2時間前」に共有されたという。
同誌は「米軍機がイエメンに向けて離陸する正確な時刻などの情報が敵に渡っていたら、米軍の人員ははるかに大きなリスクにさらされていた可能性がある」と指摘している。