国連安保理が北朝鮮非難の声明、中ロも自制促す
香港(CNN) 北朝鮮による地下核実験の強行を受けて、国連安全保障理事会は12日に緊急会合を開き、非難声明を発表した。
安保理議長国を務める韓国の金星煥(キムソンファン)外交通商相は、記者団の前で声明を読み上げ、核実験の実施は安保理決議違反であり、「国際的な平和と安全を脅かす」と指摘。安保理決議において適切な対応を取ると表明し、「北朝鮮はこの挑発行動のいかなる結果に対しても責任を負うことになる」と強調した。
安保理は先月、北朝鮮が核実験を強行した場合、「重大な行動」に出ると通告していた。
北朝鮮の核実験に対しては、日本をはじめ、米国、中国、ロシア、韓国などの各国も非難声明を発表。オバマ米大統領は12日に韓国の李明博(イミョンバク)大統領との間で、北朝鮮の核実験に対し協調して対応に当たることを確認した。
ロシア外務省は、北朝鮮に対して核ミサイル開発を自制し、安保理決議に従うよう求める声明を発表、「歴史的にわが国の良き近隣国だった国家だけに、なおさら遺憾だ」と述べた。
中国外務省も、北朝鮮の核実験に「断固反対する」と述べ、核実験は「国際社会の反対を押し切って」実施されたと非難。駐中国の北朝鮮大使を呼んで遺憾の意を伝え、状況のさらなる悪化を招くような行動を慎むよう強く促したと発表した。
ただし、中国政府が北朝鮮に対する大幅な制裁強化を支持するかどうかは疑問との見方も出ている。