米とタリバーンの和平協議、成否見通し付かずとケリー長官
(CNN) ケリー米国務長官は22日、中東カタールの首都ドーハで近く予定されるアフガニスタンの反政府勢力タリバーンとの和平協議が軌道に乗るかどうかの見極めは現時点で出来ないとの考えを示した。
滞在先のドーハで記者団に述べた。和平協議は数日中に開かれる予定だが、具体的な日時は設定されていない。
ケリー長官は、同協議に米側から参加するアフガン・パキスタン問題担当のジェームズ・ドビンス特別代表はタリバーン側の対応を待つためカタール内にいると語った。
タリバーンは先週、国際的なテロ活動の放棄と和平協議への関与を約束して、ドーハに事務所を設置。米国はこれまで、テロ放棄などの約束は、和平協議の一環とする事務所の開設前に必要な条件としていた。
ケリー長官は、タリバーン側が協議を前進させるための決定をしない場合、事務所の閉鎖も考慮の対象になり得るとの見方を示した。協議などの成否はタリバーン側の出方にかかっているとも述べた。
タリバーンの事務所については和平協議を促進させるためカタールが開設に合意したという。
一方、アフガン内務省は22日、同国内で21日から複数の交戦が起き、タリバーン構成員59人が死亡したと報告した。北部クンドゥズ州での衝突では国家警察の監視所をタリバーンが攻撃して応戦し、タリバーン戦闘員18人を殺害、11人を負傷させたという。タリバーン掃討作戦は他の5州でも実施された。